義肢装具士って?

医療仕事を見てみる

「義肢」や「装具」を提供

まず「義肢」は、ケガや病気等の理由で手や足を失った方が代替手段として用いる人工の手・足です。
「義手」と「義足」に2分され、義手は、外見を考慮する装飾用と、生活に役立たせる能動用、特定の動作に適した形状を持つ作業用の3タイプがあります。
近年、最新技術を駆使した細部の動きも実現出来る義手も開発が進んでいます。

義足は、多くは、歩行を可能にすることが目的ですが、動作に比重を置くものから安定性に比重を置くものまで様々です。
それぞれ使う人のニーズに対応して基本的に個別にカスタマイズされて作られており、歩行能力により部品が選ばれ、細かく調整されます。

次に「装具」は、ケガや病気等の理由で手足、体幹の機能に障害が生じたケースにカラダの矯正用として使用されます。
矯正が必要な部位や目的に応じて様々な種類・形状の装具があり、治療・リハビリのため短期間使われるケースと、障害の補完や生活動作確保のため長期間使われるケースがあります。

義肢装具士の仕事

義肢装具士は、個人に適合する機能的で装着時にも負担のかからない義肢や装具を作ることを仕事とするリハビリテーション医療のエキスパートです。

義肢であれば、切断端の骨の形状や特に義足の場合体重がどのようにかかるかをしっかり観察・確認したうえで、型採りをして製作します。
製作段階で、実際に使用する人に装着してもらい、不具合点を調整しながらベストな義肢を仕上げます。

装具であれば、採寸して必要があれば石膏で型取りして、個人にあったピッタリの形状のモノを作ります。
最近は既製品化された部品を一部利用する方法も見られるようになりました。

患部や接合面に負担がかからず、装着が容易な高品質な義肢装具は、障害を持つ人の活動領域を拡大し、残存能力を最大限活用して、QOL(暮らしの質)の向上に役立ちます。

多くのケースでは義肢装具士は製作メーカーに勤務して働き、病院やリハビリテーション施設で医師・リハビリスタッフの指示助言の下で採寸等を行い、設計から完成まで本人にピッタリの義肢装具を作って提供し、その後のアフターケアも続けます。

義肢装具士のスタートと将来

この仕事に就くための資格の取得のためには、高校卒業後、文科省あるいは厚労省が指定した養成学校で学習し、国家試験の合格が必須です。
資格取得後、義肢等製造メーカーに技能士として勤務するケースが多数です。
長年積み重ねた経験と熟練がものをいう仕事であり、終身の雇用で定年が定められて無いメーカーも多く、経験を積んだのち、独立開業する方もいます。

義肢装具を必要とする患者の身体状態は個人差が大きく、広範な専門知識と高いスキル、医学のほか工学的知識が求められます。
実際にリハビリを担当するセラピスト(PT・OT)と連携しつつ適切な義肢や装具を作るには、経験と技術、コミュニケーション能力は欠かせません。