疲れが取れないときに試したい効果的なリフレッシュ方法

疲れが取れない

ここ最近、仕事が忙しいこともあり、寝ているのに疲れが取れません。
寝ても疲れが取れない場合、睡眠で回復しきれないほどの疲れがたまっているのでしょう。
ひどい時は朝からずっと続く疲労感から、仕事のパフォーマンスに影響することも。
これではダメなので、対策を講じました。

疲労の原因を理解する

人はどうして疲れを感じるのでしょうか。日本疲労学会は以下のように定義しています

「疲労とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の減退状態である。」
引用:日本疲労学会 抗疲労臨床評価ガイドライン

疲れは心身に負荷がかかっている状態で、疲労が蓄積されると健康が阻害され心身は悲鳴をあげます。
人が健康に暮らすため、生命を維持するために必要なことだと考えられるでしょう。

疲れがたまっている目安になる自覚症状は、イライラや不安感、集中力の低下、無気力などが挙げられます。
思い当たる症状がある場合、疲れの原因を見つけて負担を減らし、休養や睡眠をとるなどのケアを心がけましょう。

体が疲れている

体の疲労は、比較的自覚しやすいものです。不規則な生活や激しい運動をした後の筋肉痛だけではなく、座りっぱなし、立ちっぱなしなどの偏った姿勢も疲れがたまる原因になります。
実は運動不足も疲労につながるのは知っていますか?
筋肉量が低下すると代謝が落ちます。体のエネルギーが不足してしまうと、倦怠感を覚えることがあるのです。
女性の場合、月経にともなうホルモンバランスの変化によっても、だるさや疲れを感じることがあります。

心が疲れている

精神的疲労はストレスを強く感じ心が疲れている状態です。
ストレスによって自律神経のバランスが乱れてしまうとよく眠れなくなり、疲れがたまってしまうことも。
対人コミュニケーションによるストレスが多いようです。

脳に過度な負荷がかかっている

インターネットの普及により、スマホやパソコンから色々な情報がいつでも簡単で大量に入手できます。
そのため脳はフル稼働で情報を整理している状態です。脳が酷使されると脳の神経は常に緊張状態にあるため、寝ても疲れが取れなくなってしまいます。

疲れが発生するメカニズム

脳科学研究により、疲れが発生するメカニズムが徐々に解明されてきています。
心身に負荷がかかると、

・副交感神経機能の低下
・酸化ストレスの増加
・修復エネルギー産生の低下
・サイトカインによる炎症と神経伝達機能の抑制

という反応が起き、疲労を起こします。
疲労は末梢性疲労と中枢性疲労に分類できます。

末梢性疲労とは

体の疲れを指します。体を動かし続けると筋肉は貯えられたエネルギーが枯渇し、血流が悪くなり、神経から筋肉の神経伝達が遅れることで筋肉のパフォーマンスが低下します。
運動によって傷ついた筋肉に炎症が起き、筋肉痛といった症状が現れます。

中枢性疲労

脳の疲れを指します。末梢性疲労とは違い、必ずしも脳や体を使った程度とは比例せず、心理的・精神的な疲れによるものです。
例えば過度な緊張が続くとじっとしていても、ぐったり疲れを感じることがあるのではないでしょうか。
ストレスの感じ方は、中枢性疲労の発生に強く関連しています。
ストレスによる刺激が強くなると、筋肉疲労と同じような反応が起きて、次第に脳細胞がダメージを受けて疲労を感じるようになるのです。

睡眠と休息の重要性とは

疲れから回復する方法として睡眠はとても大切です。しかし、寝ても疲れが取れないなら睡眠の質に問題があるかもしれません。
特に中枢性疲労を回復させるには、積極的に睡眠環境を整えたいところです。

十分な睡眠時間を取る

人によって最適な睡眠時間は異なりますが、一般的には毎日7時間は確保したいところです。
朝、起きる時間から逆算してベッドに入る時間を決めるようにしてください。テレビやスマホをダラダラ見ている時間を減らせれば、30分~1時間は睡眠時間を長く確保できるでしょう。

パソコンやスマホ、テレビは寝る1時間前にはやめる

パソコンやスマホ、テレビなどから発せられる光によって、脳が「昼間だ」と錯覚し覚醒してしまいます。特に画面を間近に近づけるスマホは要注意。遅くても寝る1時間前にはストップしておきたいところです。
寝ても疲れが取れないなら、ベッドから手の届かない場所にスマホを置くようにしましょう。

パジャマを着る

寝るときの服装というのは意外と大切です。通気性が悪い生地、締め付けが強いゴムなどの物を着ると、体がストレスを感じて、寝苦しくなり睡眠の質を悪くします。
そこで、最適なのがパジャマ。眠りの質を上げるために、着心地の良いパジャマで寝るようにしましょう。

寝室を暗くする

人の目は弱い光でも反応して、脳を活性化させるため、眠りが浅くなってしまいます。
まぶたを閉じても、スマホの充電で光る小さなライトにも反応するので、電子機器は寝室に持ち込まないことが大切です。
街灯が入ってくる場合、遮光カーテンをつけるなどして部屋を暗くするように整えましょう。アイマスクをして光を遮るのもおすすめです。

寝る前にコップ1杯の水

人は睡眠の際に約1度の体温の低下が必要なため、体は寝汗をかいて100ccの水分を放出して体温を下げます。寝つきを良くして睡眠するためにはきちんと寝る前に水分補給しましょう。
水分が足りないと、寝つきが悪くなるだけではなく睡眠中に脱水状態が長時間続くことになります。
睡眠中に脱水状態が続くと血液が濃くなり、老廃物が溜まり疲れが取れにくくなるわけです。その他にも心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクにもなります。
そのため、寝る前にコップ1杯のお水を飲むようにしましょう。一度にたくさん摂っても吸収できないのでこまめな水分補給が大切です。
飲む水も冷水ではなく常温の水がいいでしょう。

適切な栄養と水分補給

体がエネルギー不足になると、睡眠中に体を回復させるエネルギーが足りなくなり、疲れが取れない原因となります。
疲労回復だけではなく、健康を維持するためにも可能な限り1日3食摂りたいところです。

食事の栄養バランス

3食バランスよく、ゆっくり噛んで食べましょう。
栄養バランスのしっかりした食事は、疲れを軽減してくれます。体のエネルギーとなる炭水化物、脂質、タンパク質はもちろん、ビタミンやミネラルもしっかり摂るようにしましょう。

疲労回復に効く栄養素を接種する

食生活の面からも疲労回復のアプローチが可能です。以下の栄養素は疲労回復に効果があるとされています。

・ビタミンB1(かつお、うなぎなど)
・クエン酸(グレープフルーツ、食酢など)
・イミダゾールペプチド(鶏むね肉、まぐろなど)

ただし、特定の栄養素だけを摂っていればいいわけではありません。
栄養素は単独ではなく互いに影響し効果を発揮します。バランスよく栄養を基本とした上で、疲労回復によい栄養素も摂るようにしましょう。

食事で摂りきれない場合はサプリメント

食事で十分な栄養補給ができない場合はサプリメントの活用を検討しましょう。サプリメントには栄養がギュッと詰まっているので、効率よく栄養を摂取できます。
サプリメントには複数の栄養素が配合されたものなど種類が豊富なので、薬剤師や登録販売者に相談すると、適切なものを提案してくれるでしょう。
食事から栄養を補給するのが基本ですが、難しい場合はサプリメントを活用してください。

ストレスの解消とリラクゼーション法

ストレスが疲労を引き起こす要因であると説明したとおり、ストレスの解消は非常に重要です。
しかし、ストレスは目に見えない分、どれだけ自分に負荷がかかっているのかわかりにくいものでもあります。その結果、無理をしすぎることも。
そうならないようにストレス解消の方法についてご紹介します。

簡単なストレッチ

ストレス状態が続くと無意識のうちに体は緊張した状態になります。こうした筋肉をほぐすときにストレッチが有効です。
体を伸ばしてリラックスしましょう。

腹式呼吸で心を落ち着かす

私たちが無意識に行っている胸式呼吸は吸い込みが浅く、肺に空気がたまりがちです。
肺にたまった空気を交換するには、腹式呼吸に切り替えましょう。横隔膜を使った腹式呼吸はゆっくり深く呼吸することで肺の奥まで空気が行き届きます。
新鮮な空気を吸い込むことで、自律神経の働きが活発になり、内臓も刺激され、血液循環もよくなります。

ストレッチしながら腹式呼吸で行うヨガ

ポージングによる疲労回復と腹式呼吸および瞑想によるリラックス効果が期待できるヨガ。発汗によるデトックス効果も期待できます。
瞑想によって自分と向き合う時間を作ることで、心身を整える作用があります。
疲労以外にも不眠や片頭痛など、ストレスによる病気の予防になるとともに、メンタルバランスを保つこともできるでしょう。

入浴

湯船にゆっくり浸かることはストレス発散に効果的です。これは入浴による体温上昇で血液が促進され、老廃物の排出が促され疲労が回復されます。
お湯による水圧もマッサージ効果も期待できます。
さらに入浴によって交感神経から副交感神経に切り替わることで、気分を落ち着かせ、眠気を引き起こすのです。
副交感神経が活発になることで全身の筋肉がゆるみ、コリが取れてリラックスできます。

適度な運動と身体活動

慢性的な疲れを解消するなら運動が一番です。運動は本格的に取り組まなくても、日常生活のちょっとした運動でも十分に疲れを解消できます。
それは歩くことです。歩くことは立ったり、座ったりするより運動強度の高い立派な運動です。
なるべく歩くようにすることで、運動不足の解消へアプローチできます。
一駅やバス停分多く歩く、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使うなどして、生活の中の運動量を上げるようにしましょう。

まとめ

私を含め多くの人が疲労感を自覚しているのではないでしょうか。
疲労には様々な種類があり、原因も様々です。慢性的な疲労は、心身に悪影響を与えるため、早めに十分な休息や睡眠をとるようにしましょう。
健やかで穏やかな暮らしを心がけ、疲れをしっかりリセットできるように、自分にあった生活習慣を始めてみてください。